絵巻本来の楽しみが、iPadで甦る。
全四巻からなる『鳥獣戯画』(『鳥獣人物戯画』)のうち、最も親しまれている甲巻と、
さまざまな動物が描かれた乙巻を収録。
甲巻:縦 30.4cm × 全長約 11.5m。推定、12世紀中頃(平安時代末)の制作。
乙巻:縦 30.6cm × 全長約 12.2m。同じく12世紀中頃の制作。
鳥羽僧正 覚猷(とばそうじょうかくゆう:1053年〜1140年)の筆と伝えられますが、
確証となる記録は見つかっておらず、筆者については現在も定説を見ません。
ただ、後の時代の制作とされ、筆致も大きく異なる丙巻・丁巻とくらべ、
甲巻・乙巻は制作時期も、筆者・筆者集団も互いに近いものと考えられています。
画面をスワイプして、絵巻を手繰って見る楽しみを、
画面をピンチで拡大して、ユーモアと愛情、時に風刺心を感じさせる卓越した筆遣いをご堪能ください。